よく考えればそりゃそう。
サウナに行ってきた。
最近サウナにはまっている。
サウナに入って体重を測ると1キロくらい減ってて、痩せた気がするからほぼ毎日通っている。
多分ただの脱水症状。
サウナに入ると、刺青のおっちゃんがいた。
いや、大丈夫。サウナに刺青の人がいるのは、よくあることだ。
そう言い聞かせて怖いから下を向いてると、喋り掛けてきた。
刺青「にいちゃん若いな、学生??」
俺「いや、社会人です」
刺青「そーなん。なんか運動やってた?部活何しとったん?」
俺「テニスやってました」
刺青「テニスかぁー、かっこええな。おっちゃん何部やったか聞いてや」
俺「何部やったんですか?」
刺青「ミシン部」
多分笑うとこなんだろうけど、変に笑うと指が全部失くなる気がしてうまく笑えなかった。
ミシン部ってなんやねん。どんだけ生徒多かったらできんねんミシン部。
微妙な愛想笑いを浮かべてると、「はっはっは!そりゃそんな反応なるわな」と言ってきた。
ミシン部やったこともあって、ああ悪い人じゃないんだなってことはわかった。
続けて、「もうテニスやってへんのん??」と聞いてきたから、「はい、もう全然やってないです」と答えた。
すると、「運動は続けなあかんで。テニスなんて一生できるやん。やないと、おっちゃんみたいな腹なるで。」と言ってきた。
完全に刺青にビビってる俺は「立派な体ですやん。」と、無意識にクソ失礼なことを言っていた。言った直後にめちゃくちゃ反省した。
こんな見当違いな失礼極りない返しにおっちゃんは怒ることなくその後しばらく談笑が続いた。
結果めちゃくちゃいい人で、人間やっぱ見た目で判断したらあかんねんなぁと思っていると、おっちゃんが「んな、人待たしてるからもう行くわ」と言って立ち上がった。
俺が「お疲れ様です。仕事ですか??」と聞くと、「いや、学生んときの連れと飲み」と答えた。
俺が「長い付き合いですね、いいですねそういうの」と言うと、「おう、空手部の後輩やな。もう先輩後輩って感じちゃうけどな。にいちゃんも友達大事にしーや」と言ってきた。
おっちゃん、ミシン部じゃなかった。