おまつクソブログ第1話(最終回)

あのまっちゃんによる日記のよーなもの。

たぶんLINEの登録名とかも変えられてる

会社で健康診断があった。

 

今まで何回したかわからない健康診断。

回を重ねるごとに体は確実に劣化している。

 

まず身長が縮んでいた。

しかしこれはよくある事。

その日のコンディションで頭頂部が微妙にもっこりするのか、もしくは陥没するのか、身長が1〜2センチ増減することはよくあった。

体重はうなぎ上り。これは言うまでもない。

 

視力の低下も著しい。スマホ社会の弊害か。

昔から、マサイ族からも一目を置かれるほどに視力には自信があった。

現地の人から「ミスター松田の眼球はタンザニアの宝マサイよ!」という声もあったりなかったり。

それだけに視力低下はショックだった。

 

そんな事よりも重大な問題が発見された。

28歳という年齢にして、医者も引くレベルの高血圧だった。

医者に、「君、これ死ぬよ?」と言われた。

数値で言うと、上が187の下が125。

ひどい時は216という数字も叩き出した。

参考までに、サンドイッチマンの伊達氏が血圧200を超えてるらしい。

これだけでも如何に俺の血圧が高いのかがわかると思う。

187と言えばスラムダンクの流川の身長と同じ数字だ。

216と言えば、推定地雷系ギャルが1日のうちに「かわいい」と言う回数とちょうど同じ。

これがボーリングのスコアだったら友達がやる気を無くしておちょぼ口で眠たがるレベルだ。

世にも珍しい、高血圧での出勤停止をくらった。

 

その日は早退し、精密検査をした。

検査の結果は特に異常なし。自覚症状もないし余計に怖くなった。

ただただ血圧だけが高すぎる生命体。

薬を飲んで様子を見るしかないらしい。

たぶんこれから一生薬漬けなんだと思うと興奮して夜しか眠れない。

 

医者の勧めで、My血圧計を購入した。

血圧計にも色々種類がある。

指で測るタイプ、手首で測るタイプ、上腕部で測るタイプ、投げると戻ってくるタイプ、なかなか物事を頼まれると断れないタイプ、そのくせにぐちぐちと文句をたれるタイプ。

医者曰く、上腕部で測る物以外は数値がブレるからやめた方が良いらしい。

「じゃあなんで売ってるんだろう」と思った。

5000円くらいの1番安いやつを買った。

腰抜け貧乏借金大名の自分にはこれでも割と痛い出費だった。

 

毎日、暇さえあれば血圧を測った。

そのせいで上腕部を締め付けられすぎて痛くなってきた。

腕の形も、どうせ捨てるひょうたんみたいな形になってると思う。

 

投薬治療と食生活を見直して、あと禁煙も始めた。

そのおかげで、1日でだいぶ数値は落ち着いた。

まあ言っても、ほぼ薬のおかげだと思う。

日本の医学は素晴らしい。

 

1週間ほどで仕事は復帰できた。別にしたくはなかったけど。

しかしありがたいことに、会社の人がだいぶ心配の言葉を掛けてくれた。

「血圧大丈夫?」

「今どのくらい?血圧」

「ほんと頼むで、血圧」

「しんどなったらいつでも言ってね、血圧」

今まであんまり喋ったこともない人まで気を遣ってくれた。

そんな中で、俺は「あれ?なんかあだ名『血圧』になってない?」と思った。